N1 · 日本文學
舞姫
舞姬
舞姫(十二・終 — 帰朝の船にて)
余は、相沢に頼みて、エリスの母に少しの金を残し、余自身は、伯爵に従ひて、つひに歐羅巴を発したり。
予拜託相澤,留下少許金錢給愛麗絲的母親;予自身——遂隨伯爵,終於離開歐羅巴。
歸りの船は、印度洋を経て、いよいよ日本へ近づきつつあり。
歸航的船,途經印度洋,已漸漸地、駛近日本。
船中、余は、夜ごとに、デッキに出でて、星を仰ぎ、ふところに手を入れて、しんと立ち尽くしたり。
船上,予每夜行至甲板,仰望星辰,將手插入懷中,靜靜地佇立。
本章字詞節錄
- 余よ
我(古典自稱)
- 相沢あいざわ
相沢(固有名詞)
- 母はは
母親、媽媽
- 少しょう
少數、幾個