N1 · 日本文學
雁
雁(二・無縁坂のお玉)
岡田が、無縁坂にて、二階の窓に白き顔を見せる女のあるに気がついて以来、その家の前を通る度に、ふと、上を仰ぐ習慣が出来た。
岡田自從注意到無緣坂上、那戶二樓窗邊有一張白皙的女子面容——每經過那家門前,便養成了不自禁仰首的習慣。
女は、年のころ二十二、三、髪は艶やかに、額の白さがいつそ目立つてゐた。
那女子年約二十二、三,髮色烏亮,額頭的白皙格外引人注目。
毎日、ほぼ同じ時刻に、二階の窓辺にあらはれて、しんと外を眺めてゐる。
每日,幾乎都在同一時刻,現身於二樓窗邊——靜靜地凝望著外頭。
本章字詞節錄
- 岡田おかだ
岡田(固有名詞)
- 無縁坂むえんざか
無縁坂(固有名詞)
- 二階にかい
二樓
- 窓まど
窗、窗戶