N3 · 日本文學
牛女
牛女【村の大女】
ある村に、脊の高い、大きな女がありました。あまり大きいので、くびを垂れて歩きました。その女は、おしでありました。性質は、いたってやさしく、涙もろくて、よく、一人の子供をかわいがりました。
村子裡有一個背脊高挑、身材高大的女人。因為太過高大,她總是低著頭走路。那個女人是個啞巴,生性極為溫柔,淚點很低,總是疼愛著身旁的一個孩子。
女は、いつも黒いような着物をきていました。ただ子供と二人ぎりでありました。まだ年のいかない子供の手を引いて、道を歩いているのを、村の人はよく見たのであります。そして、大女でやさしいところから、だれがいったものか「牛女」と名づけたのであります。
那個女人穿著總是黑黑的和服,只和那個孩子兩個人相依為命。村裡的人常常看見她牽著年幼孩子的手走在路上。因為她是個溫柔的大女人,不知是誰給她取了個名字叫「牛女」。
村の子供らは、この女が通ると、「牛女」が通ったといって、珍しいものでも見るように、みんなして、後ろについていって、いろいろのことをいいはやしましたけれど、女はおしで、耳が聞こえませんから、黙って、いつものように下を向いて、のそりのそりと歩いてゆくようすが、いかにもかわいそうであったのであります。
村裡的孩子們每當這個女人走過,就嚷著「牛女」來了,彷彿在看什麼稀奇的東西,紛紛跟在她身後,說著各式各樣的話取笑她。但女人是個啞巴,也聽不見聲音,只是默默地像往常一樣低著頭,踱著步子走過去,那樣子實在令人憐憫。
本章字詞節錄
- 脊の高いせN1
背脊、身高
- 垂れて歩きましたたれるN2
垂下、低垂
- おしでありましたおしN3
啞巴(無法說話的人)
- 涙もろくてなみだもろいN2
淚點低、容易落淚