N1 · 日本文學
津軽
津輕
津軽(四十八・帰途の汽車にて)
夜の汽車は、津軽の闇の中を、ごとごとと音を立てて南へ走つてゐた。
夜班火車咯噔咯噔地響著,穿過津輕的黑夜,一路向南。
車窓の硝子に、私の青ざめた顔が、ぼんやり映つてゐた。
車窗玻璃上,朦朧地映著我蒼白的臉。
私は、ふところから、たけが押しつけてくれたお握りを取り出して、ゆつくり食ひ始めた。
我從懷裡取出たけ硬塞給我的飯糰,緩緩地、一口一口地吃了起來。
本章字詞節錄
- 夜よる
夜、夜晚
- 汽車きしゃ
蒸汽火車、火車
- 津軽つがる
津輕(青森縣西部地區)
- 闇やみ
黑暗