N2 · 日本文學
杜子春
杜子春【人間らしい暮し】
杜子春はやはり夕日を浴びて、洛陽の西の門の下に、ぼんやり佇んでいました。霞んだ空、白い三日月、すべてがまだ峨眉山へ行かない前と同じことです。
杜子春依然沐浴在夕照之中,茫然地佇立於洛陽西城門下。霞光染透的天空、皎白的新月,一切都和前往峨眉山之前毫無改變。
「どうだな。おれの弟子になった所が、とても仙人にはなれはすまい。」片目眇の老人は微笑を含みながら言いました。
「怎麼樣,成了我的弟子,卻終究無法成為仙人吧。」那獨眼老人含笑說道。
「なれません。なれませんが、しかし私はなれなかったことも、反って嬉しい気がするのです。」杜子春はまだ眼に涙を浮かべたまま、思わず老人の手を握りました。
「成不了。成不了,但是,就連無法成為仙人這件事,我反而感到高興。」杜子春眼中仍含著淚,不禁緊握老人的手。
本章字詞節錄
- 洛陽らくよう
洛陽(中國唐代都城)
- 佇んでたたずんでN1
佇立、靜靜地站著(帶有凝神之意)
- 三日月みかづきN2
新月、弦月
- ぼんやりぼんやりN3
茫然、呆呆地